PCM30は、山陽特殊製鋼株式会社が製造するプラスチック金型用鋼です。
PCM30の材質特長
KPM30は、SCM系の改良鋼であり、以下の特長を持っています:
納入時硬さ
30〜33HRC
溶接性
優れている
被削性
良好
シボ加工性
優れている
放電加工性
優れている
PCM30の材質特長については、メーカーである山陽特殊製鋼株式会社はPCM30を下記のように説明しております1。
- SCM 系のプラスチック金型用鋼です。
- 表面硬度 42~46HS(約 30~33HRC)のプリハードン状態で納入いたします。
- 軸受鋼製造で培った技術により、酸化物系・窒化物系介在物が少なく、高い清浄度を有します。
- 鋼材中心部でも十分な靭性を有します。
弊社では、プラスチック金型だけでなく、ゴム金型にも使用するケースもございます。
PCM30の相当材
PCM30は、山陽特殊製鋼株式会社の商品名ですが、他社製品にも相当品が存在します。
オーエスジー株式会社がプラスチック金型用鋼のブランド対照表2を公開しております。そこに詳細が記載されています。
弊社では相当材として下記を使用しております。
相当規格 | 大同特殊鋼 | 日本高周波鋼業株式会社 |
JIS:SCM(改) | PXA30 | KPM30 |
PCM30の相当材「PXA30」
PCM30の相当材「KPM30」
ゴム金型に関する材質はこちら
相当材にあたる、PXA30・PCM30と比べ、加工性などに関しても同等の印象で、あまり違いは感じません。
まとめ
PCM30は、PXA30やKPM30と同様、プラスチック金型用鋼として、高い被削性、良好な溶接性、適度な硬度などの材質特長があります。
相当材とのコストを比較し、お客様のご要望に合わせて金型用鋼の選定を行います。
金型に使用する材料はもちろん、プラスチック金型、ゴム金型でお困りやご相談がある場合は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
参考文献
- 山陽特殊製鋼株式会社 「SCM 系プラスチック金型用鋼PCM30 技術資料」https://www.taiansteel.com.tw/images/pdf/1/PCM30.pdf ↩︎
- オーエスジー株式会社 「金型材質一覧比較表」https://www.osg.co.jp/media_dl/technical/file/die_materials.pdf ↩︎